コロナ禍で苦戦、JALとANAのお盆期間の予約率

コロナ禍で苦戦、JALとANAのお盆期間の予約率

いつもの年なら帰省客で満員になるJALやANAですが、今年はコロナ禍により激減しています。JALとANAからお盆期間の予約率発表がありましたので見てみましょう。

JALのお盆期間予約率

JALはお盆期間(2020年8月7日~8月16日)の予約率を発表しています。

国内線

提供座席数
%は対前年比
()は前年の数字
総予約数
%は対前年比
()は前年の数字
予約率
%は対前年比
()は前年の数字
1,122,851席
(1,421,649席)
79%437,741人
(1,126,894人)
38.8%39.0%
(79.3%)
▲40.3pt

提供座席そのものが前年の約8割であるにもかかわらず、予約率は約4割。前年は約8割なのでほぼ半分程度ですね。

国際線

提供座席数
%は対前年比
()は前年の数字
総予約数
%は対前年比
()は前年の数字
予約率
%は対前年比
()は前年の数字
31,994席
(311,457席)
10.3%8,459人
(274,853人)
3.1%26.4%
(88.2%)
▲61.8pt

国際線は提供座席数が何と昨年の1割ですが、それでも予約率はたったの3.1%。人数にして8,459人と驚くべき数字です。

現実にはEU各国では感染はまだ続いているが国の経済が回らなくなるということで、日本国パスポートであればフリーで入国できる組は増えてきていますが、肝心の日本は日本人パスポートであっても例外なくPCR検査+14日間の自主隔離なので、そうそう簡単にはいけませんからやむを得ません。

ANAのお盆期間予約率

ANAもお盆期間(2020年8月7日~8月16日)の予約率を発表しています。

 

国内線

提供座席数
%は対前年比
総予約数
%は対前年比
予約率
%は対前年比
1,565,915席81.4%519,283人35.2%33.2%▲43.6pt

JALと比べると提供座席数はかなり多く、総予約数もJALより81,542名多く、予約率は6.8%多いとはいえ惨憺たるものです。

国際線

提供座席数
%は対前年比
総予約数
%は対前年比
予約率
%は対前年比
46,339席12.3%11,439人3.7%24.7%▲56.9pt

国際線もJALよりは多いのですが、どんぐりの背比べでもう超惨憺たるものです。

JALとANAの先行き

JGC(サファイア)とSFC(プラチナ)を取得しており、微々たる株主でもある筆者の関心は当然経営の先行きです。

経営を見る尺度はいろいろありますが、ここでは自己資本比率です。

自己資本比率=自己資本÷総資本

なのは今さらいうまでもなく、総資本は自己資本と他人資本からなりますね。

貸借対照表の右側の上側にあるのが負債の部で流動負債と固定負債になり他人資本。平たく言えば他人資本は返済期間の長短を問わない借金です。

同じく貸借対照表の右側の下側にあるのが純資産の部でこれが自己資本。こちらは自分の金なので返さなくても良いお金。

つまり返さなくても良いお金(=自己資本)の総資本に対する比率(自己資本比率)が高いほどGOODなのは自明の理。

JALとANAを比べると自己資本比率はJALのほうが高いです。

2019年度末(2020年3月期)の決算では、JALの自己資本比率は51.2%、ANAは41.4%で何と10%もJALのほうが多いです。業種により違いますが、一般には40%を超えると優良企業と言われますので、この時点ではJALもANAも優良企業でした。

そして2020年度第1四半期(2020年6月気)の決算短信を見ると、JALは45.9%でANAが33.9%となっており、JALはまだ40%以上を保っていますが、ANAは40%を切って普通企業になっています。

4月のころは夏には一時収まるといわれていたコロナが収まらないため、旅行ニーズが蒸発してしまい両者には大打撃となりました。この先、冬にはまた大流行が懸念されておりますので、万が一にも緊急事態宣言再発出となれば、JALとANAが現状を維持するのは困難になり、それこそJAL+ANAでJANAなんてのが冗談ではなくなる可能性があります。

どちらも日本が世界にほこる素晴らしいサービスを提供しているフラグキャリアなのでどうか残ってほしいです。

まとめ

JALもANAもお盆期間の予約率は減便後に対しても3割~4割と当初予測より相当すくなく、経営ダメージは半端ではない。

JALとANAの自己資本比率は2019年度末ではどちらも40%超えの優等生だったが、第1四半期決算ではJALは40%超えを維持できたが、ANAは30%台前半となった。

万一にも次の冬に緊急事態宣言再発出となれば、JALとANA両者に致命傷となり独立経営は極めて困難になるであろう。

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