筆者はコーヒーが好きで一日に何杯か飲みます。最近の電気ケトルにはハンドドリップモードなるものがついてますが、美味しいコーヒーを淹れるためにはこれがかなり使いにくいという話です。
ハンドドリップのコツ
まずは、ワールド・バリスタ・チャンピオン井崎英典氏の動画を御覧ください。
非常にわかりやすい動画ですのでコーヒーがいまいち美味しく淹れられない、どうしたたもっと美味しく淹れるかと悩んでいる方の朗報動画です。
DIAMOND onlineの記事にも動画の記事版みたいなのがあります。
コーヒー豆の量:
市販の豆を買うと「ドリップ式で1人前10g、出来上がり120mlが標準」とか書かれているものが多いですよね。
これ実際に淹れるにあたってのお湯の量ってわからないでしょう?
100mlのお湯を淹れて100mlのコーヒーができるわけではないです。乾燥した豆に吸い取られる分がかなりあります。
コーヒー豆はお湯100ml(100g)に対して6~8gが適量。
筆者は経験的に180gのお湯に対して、14gほどなのでお湯100gに対して7.7gの豆ですから、標準より少し濃い目になります。ちょっと濃い目のコーヒーが好きです。
お湯の温度
UCCのサイトにお湯の温度に関する情報があります。それによれば抽出時の温度は次が適温だそうです。
コーヒーを抽出する際のお湯の温度は92~96℃が良い。
お湯の注ぎ方
お湯は3段階に分けて注ぎます。
以下の表の「%」は使うお湯の量に対する割合です。
1回目 | 20% | 約1分蒸らす |
2回目 | 20% | 約10秒で素早く注ぎきる |
3回目 | 60% | 1回目から3~4分程度で完了する |
ここで衝撃の技がありました。
ドリップのときは「フィルターの壁にお湯を当てない」と教わった(あるいは読んだ)方は多いでしょう。筆者もその一人。
しかし、ワールド・バリスタ・チャンピオン井崎英典氏は全く違うことを指導しています。
・フィルターの壁沿いに位置するコーヒーの粉にもしっかりお湯を触れさせること。
・お湯が落ち切った際に、フィルターベッドが平坦になっていたら成功。
フィルターの壁にお湯をかけない、ゆすらない方式だと淹れ終わったあとのコーヒーはドリッパーの形でフィルターにへばりついていますよね。これではだめ!ってことです。
オススメ道具
これは筆者のオススメ。
いつもお世話になっている金沢のホテル「ホテルパシフィック金沢」のコーヒーが美味しくてそこでつかっているドリップスケールがこれ。
非常に便利で、タイマーとスケール(計量)が同時にできます。
HARIO(ハリオ) V60 ドリップスケール ブラック VST-2000B
そんなに高いものではないので、ドリップでコーヒーを淹れる方は一つあっても損はありません。
もちろん、普通のキッチンスケールとキッチンタイマーでも十二分に役割を果たしますが、とにかく量と時間をきちんと計ることがポイントです。
ドリップポットは必要か?
冒頭の動画で井崎英典氏はヤカンではなくドリップポットをつかっていましたね(笑)。
さすがにワールドバリスタチャンピオンですからヤカンじゃいれないでしょう!
ヤカンじゃなくても家庭だと最近お湯を沸かすのは電気ケトルというお宅は多いですよね。我が家もそうです。昔は2Lほどの電気湯沸かしポットを使っていましたが、保温時の電気が無駄なのと90℃以上のお湯を入れっぱなしにしていて地震などで倒れたら非常に危険なので廃止し、都度湯をわかす電気ケトルにしました。
電気ケトルのハンドドリップモード
我が家のは象印のものですが、これにはハンドドリップモードなるものがついています。
これは何かというと、単純に湯がダバーっと出るのではなくちょろちょろでるようになるだけです。
一見良さそうに思いますが実は曲者。
・電気ケトルで湯を沸かすときは大抵はコーヒー1杯分ぎりぎりではなく、適当に水道からだぁーっと注ぐので大抵は少なくても数百mlは入る。
・水とケトルの重さと縦長の構造から注ぐときには必要以上に腕を持ち上げないと注ぐことができず、ちょろちょろゆっくり淹れるので腕が非常に疲れる。
これは1Lのポットに半分ほど水を淹れてちょろちょろとハンドドリップモードで注ぐときの傾きを示しています。
電気ケトルをお持ちの方は実際やってみるとわかりますが、この状態でちょろちょろと2分とか3分注ぐのは相当腕に負担がありますし、女性だと結構きついと思います。
電気ケトルのハンドドリップモードは実用にはならない。
少々乱暴ですが、言い過ぎでもないと感じます。もちろんポットの形状にもよるでしょうけど。
ドリップポットのススメ
そこで登場するのがドリップポット。
一見高いの?と想いますが、Amazonなどで安く変えます。
和平フレイズ ケトル コーヒーポット 湯沸かし カンパーナ 1L 日本製 IH対応 CR-8877
ほれ、2,000円でお釣りが来ます。
これで直接湯を沸かすと、すぐにケトルの金属が汚らしくなりますし沸騰した湯では温度が高すぎます。湯を沸かせるタイプは高いし、電気ケトルがあるのにわざわざ湯沸かし機能は不要です。
電気ケトルで湯を沸騰させ、それを少量ドリップポットに注いで全体をあたためて一旦湯を捨ててから、手頃な量の湯をドリップポットに注いでドリップするとお湯の温度もいい具合です。
湯が少なくても構造上わずかの傾きで少量の湯を注げます。
空の状態で電気ケトルのほうが400g重いし、余分に沸かす湯の量を考えると500~600g重い。
さらに注ぎ口の付け根が上部にあるので、かなり持ち上げて傾けないと湯が出てこないので、腕に感じる差は体感で1kg以上の差があるように感じます。
高いものではないので、ぜひ専用のドリップポットをおすすめします。
まとめ
美味しいコーヒーは湯量100gに対して6~8gの豆を使う。
お湯は92~96℃で3回にわけて合計3~4分で抽出する。
湯を注ぐのに電気ケトルのハンドドリップモードは非常に腕が疲れるので、専用のドリップポットをオススメ。Amazonで2,000円で釣りが来る。