コロナで需要蒸発し経営「超」悪化のANAとJAL、先行き危うい両社のSFCやJGCを取る価値はあるのか?

コロナで需要蒸発し経営「超」悪化のANAとJAL、先行き危うい両社のSFCやJGCを取る価値はあるのか?

2020早々に始まったコロナ禍は、航空業界や鉄道業界に致命的なダメージを与えつつあります。JALやANAは本当に大丈夫だろうか?こんな状態でSFCやJGC修行をする価値があるのか?基本に戻って考えてみたいと思います。

以前の記事では修行をどうしようかという記事も書きました。

ぶっちゃけ上記の記事は相当楽観的だと言わざるを得ません。


JALやANAの経営状態

これは企業経済素人の筆者が御託を並べるより解説記事を紹介したほうが良いでしょう。

有料記事が多いのですが、ここでは無料会員登録で読めるPresident Onlineを紹介します。良い記事というわけではなく、無料で読めるということで紹介です。

平たく言えば、資金調達して手元流動資金を手厚くした(これは企業経営が危機に瀕した時の定石)のですが、航空機リース代などの固定経費が巨大であり、このままいけば1年持つか持たないか

巷のうわさでは、JAL・ANAの国内線と国際線を各々分社化し、各国際線会社を合併させる(通称「JANA])という案です。

これは、国内線を一つにすると寡占状態になり独占禁止法に触れる可能性が高いのですが、国際線は海外航空会社もあり寡占とは程遠いので、まあ大丈夫じゃないかということでしょう。

しごくもっともなアイデアです。

石油元売りだって昔は相当な数ありましたが、今は随分整理統合を繰り返して少なくなりましたよね。

航空業界だって以前はJAL、ANA、TDA(東亜国内航空)がありましたが、TDAはJALに吸収合併されてJALとANAになっていますよね。これがJAL(国内)、ANA(国内)、JANA(国際)になっても不思議はありません。

時の流れとともに企業も姿を変えていく。JALやANAとて例外ではない。

ただ、仮にJANAになってもすぐにうまくいくとは到底思えません。

両企業は互いにライバル同士として競り合ってきた仲であり、企業文化も異なるでしょう。企業文化が異なる企業同士をくっつけるのはトップの強い、半端ではない強いリーダーシップが必要です。

と、まあ、少なくとも1年間は国際線が昔のようにバンバン飛ぶことはたぶんあり得ないでしょうし、国際線半分・国内線半分(およそですが)の両社にとって国内線が仮に以前の通り回復しても、経営状態回復には程遠いと思われます。

上級会員制度のコスト

本来なら、航空会社の経費に占める上級会員制度の運用コストとかの数字があればいいのですが、さすがにそんな内部数字は出ていませんし、中の人だってわかるかどうか怪しいですし(笑)。

ただ、コストであるのは紛れもない事実ですね。

特に最上級のダイヤモンド会員向けのコストはラウンジ運用も含めてかなりかかると推測します。全空港にあるわけではないですが、JALのDPラウンジ、ANA SUIT ラウンジ、削れるところから削るかも…です。

今はコロナでダメダメですが、優先搭乗とか予約の厚遇などはあまり経費には響かないでしょう。



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経営悪化での上級会員制度の行方(想像)

以前のJAL経営破綻のときにはマイレージは保護され、制度も温存されました。

しかし、今回は経営悪化が航空業界全体に及んでそれも相当深刻な状態です。

最悪のシナリオ

所有マイレージ廃止(ゼロ)、上級会員制度全廃。

考えたくもないですね。

さすがにここまではないだろうかと思います。そこまでやるとLCCとどこが違うの?ってことになり、ますます存在価値が危ぶまれるようになります。

LCCではなくJALやANAを使う人は顧客サービスが良いからなんですよね。
なので、制度全廃というのは考えにくい。

中程度のシナリオ

お金のかかる最上級会員のダイヤモンド会員制度・JGP会員を廃止する可能性はあるのでしょうか?

筆者の勝手な想像ですとお断りしておきますが、可能性はあると考えています。

例えばJALならクリスタルとサファイアの2段階でダイヤモンドとJGPプレミアは廃止。ANAならブロンズとプラチナのみ。

問題点はアライアンスとの整合がとれなくなること。

One Worldのエメラルドに相当するランクがなくなります。

ANAのスターアライアンスはちょっと違っていて、プラチナとダイヤモンドともにスターアライアンス・ゴールドになりますので、整合は維持できます。

ダイヤモンド会員の方には申し訳ないのですが、JALのサファイア、ANAのプラチナの筆者はこれならまあいいかと(笑)。

マイルの価値を下げる方法

今は15,000マイルで国内線2区間のころを20,000マイル必要にするとか。

せこいな(笑)

これが一番簡単な方法かしら。

経営への効果がどの程度あるのか疑問ではありますが、特典航空券利用者は減りますよね。その分、有償利用者も減るかもしれませんが。

まとめ:2021年の性急な修行はせず様子見がベター

ANAのプラチナにせよ、JALのサファイアにせよ修行費用は一般に50万円かかるといわれています。

そこまで投資して、ステータスが最も生きるのは国際線がどうなるかわからないのに修行はちょっと早計な気がします。

50万投資したけど、制度改定されてメリット激変なんて可能性は否定できないと思います。

2021年は両社の成り行きを見守るべき年ですね。

仮に国際線部門合併とかになるとマイレージや上級会員制度がどうなるか全く見当もつきません

奇跡的に経営が急激に持ち直せば(99%ありえないと思ってよいでしょう)修行してもよいですが、修行スタートは暦年の1月始まってすぐがベストです(そのほうが事前サービスを受けられる期間も長い)。

いずれにせよ2021年は冷静に成り行きを見守ったほうがよさそうです。

フライトで良い思いをしたい・上級の扱いを受けたければ、国内線はJALファーストクラスかANAプレミアムクラスに乗る、国際線(いつ乗れるかまったくわかりませんが)ならビジネスクラスに乗ればそこそこいい待遇です。もちろんマイルでUPGRADEもOK。

国内線なら当日アップグレードは安いので、もしチェックイン時に空席があればGETしましょう。

航空会社にしても、上級会員とはいえ特に差額を払うわけでもない客より、お金を払ってファーストクラスやプレミアムクラス、ビジネスクラス搭乗客のほうがいいに決まっています。

過去にこのブログでも何度か書いていますが、一度もファーストクラスやプレミアムクラス、ビジネスクラスに乗ったことがなければまずは一度は乗ってみましょうということです。年間搭乗回数が少なければそのほうがシートと機内サービスも上級になるのでお勧めです。

上級会員でエコノミーシートにのっても機内の扱いは基本的にエコノミーの客です。単に搭乗前にラウンジを使えるだけなのと優先搭乗があるだけ。搭乗してしまえばエコノミー席のダイヤモンド会員よりビジネスクラスの一般客のほうが厚遇を受けるに決まっています。
それに上級シートの予約客であれば、ステータスがなくても長蛇の一般チェックインに並ぶ必要はありませんからね。

とりあえずはそういう過ごし方がよろしいのでは?というのが今回の提案です。



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