ショートカットの内容
今回の記事はショートカット解説ではないので、入れ方などは省略します(表題のとおり実は役に立たないことがわかったのであえて入力方法などは説明しません)。
ショートカットそのものはこんなに短く簡素なものです。例外処理などはしておらず手抜き版です。
流れは非常に簡単です。
- バッテリー残量を取得する(小数点以下も含む%の数字で得られる)
- 小数点以下は面倒なので1の位に丸める
- 100(%) から 残量(%) を 引いて、何%充電が必要かを計算し、それに1%充電に必要な時間(分)をかける。この例では1%充電に2.5分かかることになっています。
- 結果を四捨五入して表示します。
これをショートカットのオートメーションで「iPhoneが電源に接続した時」に上記のショートカットが起動するようにします(下図)。
実際にはこのように表示されます。
上のスクリーンショットはフル充電のときに取ったので残り0分になっています。
1%あたりの充電時間を知る?
ここに大きな穴があるのですが、自分でこれを知る唯一の方法は自分で測定することです。
50%まで使ってから、いつもつかう充電器につないで100%になるまでの時間を測れば良いのです。
それはちょっと面倒だというならバッテリーの状況を見ることでもある程度推測はできます。
(「設定」→「バッテリー」)
これで充電前のおおよその残量%と充電完了するまでの時間を計算します。
充電前のおおよその残量はグラフからざっくり読み取るしかありません。このグラフは1メモリ15分です(3時間の間に12本の縦棒グラフがあります)。充電中はグラフ下部に充電マークがついています。
あまり役立たない理由
作って試してわかったという情けない状況ですが、以下のような理由により1%充電するのに必要な時間はかなりまちまちなので、このショートカットで表示される時間はあまり当てにはならないということです。
理由1:バッテリー残量によって充電速度が違う
iPhoneの充電は残り容量によって結構違いまして、50%を51%にするのはすぐですが、99%から100%は意外に時間がかかります。満充電に近づくとゆっくり充電になってバッテリーを保護します。
理由2:使うUSB充電器によって速度が異なる
バッテリーが空のiPhone 14 Proを5V2.4Aで充電すると約1時間30分で80%まで充電でき、適切なPD充電器で充電すると約j50分で充電が80%になる。(出典:Owltech iPhoneを超速充電するPDとは? )
理由3:充電方法により大きく速度が異なる
理由2の延長ですが、有線での充電であればケーブルやUSB充電器によって変わるのに加えて、ワイヤレス充電ではApple純正のMagSafe充電アダプタで15W充電するのと、Qi最低規格の5Wでは相当所要時間が違います。
これらのように変動要素が非常に大きいのですが、これらを捉えることができるショートカットのパラメータが存在しません。どの方法にせよ充電器に繋がったというイベントを捉えるだけで、どういう方法なのかすらわかりません。
筆者の場合、そのときの状況で15WのMagSafeだったり10WのQiだったりUSB充電器にしてもPDだったりそうでなかったりと決まっていませんので、1%あたりの充電時間は全く異なるのです。
まとめ
iPhoneに限らずスマートフォンの充電は内部のソフトウェアでバッテリー残量やバッテリー温度などを監視しながらバッテリーへの負荷ができるだけ小さくなるように動的に充電電流などが変わります。
したがって1%充電するのに一律2分といったことはあり得ませんし、さらに機種が違えばそのあたりも変わります。
使っているうちに、50%をフル充電するのにかかる時間とは大体わかってくるものですし、出掛け5分前に95%残量のiPhoneをPD充電器につないでも5分後に100%になるわけもないで、これも使っているうちになんとなく見当がつくようになります。
結果、このようなショートカットは役立ちそうで役立たないということです。