DxOMARK(カメラの評価・レビューサイト)ではiPhone 13シリーズのカメラ評価はダントツです。そのダントツカメラですが、マニュアルで露出やフォーカスが設定できないといった点に不満を持つ人もいるでしょう。それさえ叶えばハイエンドコンデジに迫るとも劣らないのにと思うあなた、Adobe Lightroom iPhone版を使えばかなり解決できます。
本記事は昨日の記事(Adobe Photoshop Lightroom iPhone版のカメラ機能が凄い)に続いてお読みいただければと思います。
DxOMARKでのカメラ評価トップはiPhone 13
DxOMARKで米国の3大キャリア(AT&T、T-Mobile、Verizon)で購入できるスマートフォンの中で日本でも買える物についてカメラランキングを見てみます。現在の筆者はアンチ中華スマホですので、それらはいくら高性能であろうが一切眼中にはありません。
総合的なカメラスコア (静止画/ズーム/ビデオ) | 静止画のみのスコア | |
Apple iPhone 13 Pro Max | 137 | 144 |
Apple iPhone 13 Pro | 137 | 144 |
Google Pixel 6 Pro | 135 | 143 |
Google Pixel 6 | 132 | 144 |
Apple iPhone 13 | 130 | 138 |
Apple iPhone 13 mini | 130 | 138 |
Samsung Galaxy S21 5G | 123 | 129 |
DxOMARKをご覧いただくとわかりますが、上位はApple iPhone 13シリーズが占めています。
我が愛機Galaxy S21 Ultra 5Gは、もう一台の愛機Phone 13 miniからも差を開けられていますし、対iPhone 13 Pro/Pro Maxに至っては相当な差です(涙)。
余談になりますが、iPhone 13 Pro/Pro Maxの超広角カメラは最短撮影距離2cmのマクロに対応するようになりました。ただし、レンズ周りのリング照明などがないのでどうしても被写体がカメラの影になってしまいますから、なかなか使い方が難しいかもしれませんが、マクロ対応は嬉しいですね。
iPhoneカメラは普段撮りには十分すぎる
スコアはともかくとして、iPhoneカメラはiPhoneの世代とともに激しく進化しております。たとえばiPhone 12までは存在したHDRのON/OFFもiPhone 13からはカメラのAIが判断して自動的に適用するようになったようでカメラの設定項目からは消えています。
試した範囲においては、昨日の記事(Adobe Photoshop Lightroom iPhone版のカメラ機能が凄い)にも書いたように、Adobe Photoshop Lightroom iPhone版のHDRを凌ぐHDR効果を得るようになっています。
これ以上を望むなら現時点においてはPhotoshopによる加工しかないのではないかとも感じるほどです。
普通に撮るなら色味とかを別にすれば大抵の場合、iPhoneカメラでまず問題はないどころか下手にいじるよりiPhone任せのほうが良いと思います。
筆者は動画をほとんど取りませんのでその部分はノーコメントですが、静止画においてはiPhone 13 miniですら望遠がないことを除けば「これでいいんじゃね?」と思います。
iPhoneカメラにはマニュアル操作がない
iPhoneカメラにマニュアル操作がないというのはAppleのポリシーだと思いますが、それが故に嫌がる人もいるようですし、カメラが好きな筆者にとっても少し寂しいものがあります。
コラム:
筆者の愛機Galaxy S21 Ultra 5Gにはプロモードがありまして、超広角と広角に限ってはISO感度、シャッター速度、露出補正、フォーカス(ピント)、ホワイトバランスについて手動設定で設定して撮影可能です。望遠と超望遠には対してはプロモードは使えません。
もちろんフォーカスを合わせたい位置にタップするとそこに合焦し、そこで上下にスワイプすると露出補正ができます。しかしISO感度やシャッター速度などは調整できません。
しかしiOS8からは、フォーカス、シャッター速度、ホワイトバランス等々のカメラコントロールのAPIが解放されたそうで、現在では多くのサードパーティカメラアプリがあり、それらを活用している人も多いと思います。
面倒なので筆者はいちいちそれらのサードパーティカメラアプリを試していませんが、おまけ機能はあるしSNS連携が楽とか特徴は多々あるようなのですが、基本的なカメラ撮影機能を充実したものがどれだけあるんだろう?と甚だ疑問に思います。
おまけに良さそうに思えるアプリはApp内課金どころか最初から有償なので買わないと使えないというちょっと普通じゃない状態。
100円くらいならともかく1,000円オーバーのアプリをそうそう取っ替え引っ替え買えません。使えないのを買ったら完璧に金をドブに捨てたとの同じですから。
そういう意味ではApp内課金アプリを増やすか、一定期間試用システムにしてほしい物です。
行き着くところは天下のAdobe Lightroom iPhone版
カメラアプリジプシーに終止符を打つ決め球がAdobe Photoshop Lightroom iPhone版です。
PC/Mac版のLightroomはサブスクリプションでないと使えません(ほぼフル機能を無料試用は可能)が、Lightroom iPhone版は相当凄い機能を完全無料で使うことができます。
なんと言っても泣く子も黙る画像処理ソフトPhotoshopのメーカーであるAdobeの力作です。
へんちくりんなソフトの訳がありません。
ここまで無料でできちゃっていいの?という感じで以下のことが無料で可能です。
・プリセット
・プロファイル
・カーブ:カラー、露光量、トーン、コントラスト調整
・カラー編集:カラーミキサーやカラーグラデーションツール使用
・明瞭度、テクスチャ & かすみの除去
・バージョン(履歴保持)
・チュートリアル
・コミュニティ
・プロレベルのカメラ:露光量、タイマー、インスタントプリセットなどのコントロールを使って撮影
・RAW、プロフェッショナル、HDR の撮影モード
• 整理 & 管理:フォルダー、アルバム、星付けによる評価
完全無料でここまでできるのですから使わない手はありません。
Lightroomのサブスクリプションユーザーであれば、以下のプレミアム機能を利用できます。
・プレミアムプリセット
・修復ブラシ
・部分補正
・ジオメトリツール
・一括編集・RAW編集
・Sensei検索
・人物写真の並べ替え 等々
・Adobe Cloudを使ってのPCやMac、他のスマホとのデータ共有
このSensei検索というのは、類似のものがiPhoneにもありまして写真アプリで「猫」を検索すると自分のとった写真から猫の写真を選び出してくれますが、これがもっと進化したもののようです(筆者もまだちょっとした試していませんので悪しからず)。
撮影に関する顕著な機能を昨日の記事で紹介しています。
水平が取れなくて困る人にもLightroom iPhone版
おまけと言って良い機能ですが、筆者のように水平を取るのが苦手な人にはカメラの電子水準器はありがたいのです。
しかしiPhoneカメラには水準器はありません!
でもLightroom iPhone版には電子水準器があるのです。
水平が取れていない状態(中央部に水準器表示がある)
左右回転方向の水平が取れた状態。バーが黄色くなる。
左右の水平に加えて前後回転方向の水平も取れた状態、中央の横長ドットが黄色くなる。
Lightroom iPhone版でレベル表示(水準器表示)をオンにすると、水平が取れた時にはバー(左右回転方向の水平)やドット(前後回転方向の水平)が黄色くなります。それと同時に水平が取れたことを示すコツンという触覚フィードバックがあります。使ってみるとこれはとてもありがたい。普通のカメラでは経験したことがない機能です。
まとめ
iPhoneカメラアプリが自動過ぎてつまらない!という不満を持つ方、いろいろなカメラアプリを試す前に、天下のAdobeが作ったLightroom iPhone版(無料)を試してみください。
無料の範囲で画像処理はもとより、カメラ機能で露出補正・シャッター速度・ホワイトバランス・ISO感度・フォーカスをマニュアル調整できます。また優れた水準器も使えるようになります。