この記事では、JALの上級会員ステータスであるサファイア会員資格を得るために、暦年の間に50回搭乗する回数修行のなかで、東京起点で最も運賃の安いセントレア2往復するコースについて紹介します。
このコースをこれからやってみようという方必見です。
コースの概略
タイムテーブル
まずはJALの2019年7・8月の時刻表を見てみましょう。
便名 | 出発地 | 出発時刻 | 目的地 | 到着時刻 |
JL201 | 羽田 | 08:10 | 名古屋(中部) | 09:10 |
JL3084 | 名古屋(中部) | 14:50 | 成田 | 16:05 |
JL3087 | 成田 | 18:35 | 名古屋(中部) | 19:50 |
JL208 | 名古屋(中部) | 20:40 | 羽田 | 21:40 |
こんな感じです。
それぞれの空港での滞在時間をみてみましょう。滞在時間といっても飛行機がスポットに到着した時刻(到着時刻)から飛行機が動き出す時刻(出発時刻)までの間なので、実際の自由になる滞在時間は30分くらい引いた方がいいでしょう。
空港 | 計算滞在時間 | 実質滞在時間 |
名古屋(中部) | 5:40 | 5:10 |
成田 | 2:30 | 2:00 |
名古屋(中部) | 0:50 | 0:20 |
2回目の名古屋(中部)が赤文字になっていますが、これは後ほど説明します。このコースの最大の注意点でありリスクであります。
JL208(中部発20:40)は、名古屋(中部)を出発する最後の国内線の便、最終便ですので、これに乗り損なうとJALではもう国内どこへもいけなくなります。
コースのメリット
何と言っても1区間の安さです。4区間(4レグ)で30,000円を切る価格で取れればかなりいい感じになります。
曜日にもよりますが、安いと1区間7,000円代ぐらい、目安は8,000円前後です。これを超えた料金だと、日曜日の伊丹の早め時間帯と被ってきます。
羽田起点だと、現在のJALでは近くて安い路線は名古屋(中部)くらいしかありません。むかーしは結構あったのですが、経営破綻からの再建時にバッサバッサと地方路線がなくなりました。
これ以外で近い路線は、小松(石川県)になります。こちらのほうは基本的に1万円を超えていますし、どうせなら一泊して金沢観光というのもありのコースになりますので、たまにはいいかもしれませんよ。
予約する上での注意
特に注意点はありません。
Webでは最大4区間の予約ができますので、片道予約で順に予約していけばよいだけです。
もし、2区間+2区間といった予約をすると、記録上は別予約になり乗り継ぎ扱いがはいりませんので、この場合は予約成立後にJALの国内線予約に電話をして、別々の2区間を乗り継ぎありの一連の行程として記録してもらう必要があります。
遅延などがなければいいですが、別々予約の場合で遅延が発生すると、原理原則一切の配慮なしです。つまり羽田が出発点で、中部、成田、中部経由で最終目的地が羽田になるようにしておきます。
搭乗手続きの注意
この2往復コースでは、ICカードやスマートフォンでのタッチ&ゴーは使えません。
正確に言うなら、最初の羽田空港は保安検査を通れますが、名古屋(中部)から成田に向かう便で、保安検査の読み取り機が赤マークになり通れません。
同一日に同一空港からの出発予約が複数入っている場合は、1回目のチェックインでは2回目搭乗のチェックインは絶対にしないこと。
3回このコースを飛んで、 最もトラブルなく時間もかからずスムーズなのは以下の手順だとわかりました。
- 羽田空港では、自動チェックイン機で、1区間目の羽田→名古屋(中部)と、2区間目の名古屋(中部)→成田の合計2区間だけチェックインして、搭乗券を発券します。
自動チェックイン機を使うのは、羽田の朝は超混雑している上に有人カウンターは少なく、荷物預けカウンターはウルトラ長蛇の列です。
自動チェックイン機での搭乗券の発券方法はあとで説明します。 - 成田に戻ってきて、エスカレーターで一階に下りると右手にJAL国内線チェックインカウンターがありますので、1と同様に自動チェックイン機で、残り2区間のチェックインと搭乗券の発券をします。有人カウンターが空いていればそちらでも構いません。必ず残り2区間のチェックインと搭乗券が必要です。あとで説明しますが、2回目の名古屋(中部)では、手続きをする時間など一切ありません。急ぎ足で乗り継ぐので精一杯です。
この記事も参考にお読みください。
この記事にも書いてありますが、羽田ではタッチ&ゴーで通れますが「お乗り継ぎ空港のカウンターへお越しください」というメッセージが搭乗案内の紙に印刷されます。
1回目のこのコースでは、私は名古屋(中部)のJALカウンターで残り3区間の搭乗券を発見してもらいました。福岡-宮崎などですとまとめて搭乗券を出してもらっても大丈夫のようですが、なぜか名古屋(中部)では、搭乗券(名古屋→成田、成田→名古屋、名古屋→羽田)3枚を出しちゃうと、やはり保安検査でエラーとなり通れませんでした。どうも福岡や宮崎とはシステムが違うのかもしれません。
羽田では2区間分の搭乗券を出してもらい(もしくは自分で自動チェックイン機で出し)、残り2区間はチェックインしない。
成田では残り2区間チェックインし、搭乗券を印刷する。次に説明するように2度目の名古屋(中部)では物理的に乗り継ぐ時間しかない。最終便なので乗り継ぎカウンターも人がいない。成田で全て済ませておくこと。
自動チェックイン機で搭乗券を発券する方法
- ICカード(JALカード、JMBカード)やQRコード、スマホは使わない
- クレジットカードで航空券購入するとメールで確認がおくられてくるがその中にある8桁の確認番号(予約番号ではありません)が必要。わからない場合は、予約確認Webの下のほうに確認番号を調べるボタンがある(購入時のクレジットカード番号が必要)
- 自動チェックイン機の最初の画面で一番右の確認番号を入れるためのボタンを押す。
- あとは画面の指示通り。乗り継ぎ分もチェックインするかどうか(発券するかどうかを聞いてくるので、必要に応じて乗り継ぎ分も発券する。
- このコースの場合は最初の2区間だけチェックインし、あとはチェックインしないでおくこと。
以下も参考にして下さい。
コースのリスク
JL3087便はディレイ常習犯
JL3087便はディレイ常習犯だということ。
理由はわかりませんが、羽田/成田⇔名古屋(中部)には国際線機材が投入されることが多く、これがディレイをもたらす一つの要因なのかもしれません。
flightrader24.comでJL3087便のディレイの状況を調べてみましょう
6月1日から25日の間で1時間以上到着が遅れる、すなわち20時50分以降の到着となった日の到着時刻をみてみましょう。
- 6月7日 20時57分 (出発時刻は20時09分)
- 6月15日 21時01分 (出発時刻は20時17分)
- 6月21日 21時14分 (出発時刻は20時28分)
どちらも羽田に戻るJL208便は20時40分に出発したあとなので、セントレアに置いてけぼりになります。
さらに18時台の成田は出発ラッシュです。ほぼ定刻にスポットアウト(駐機位置から動き出す)しても、途中で出発の順番待ちで平気で15分くらい止まっていることもあります。もう、やきもきしますね。
上記のような例の時刻のJL3087便に搭乗していると、これはもう、4区間目の羽田に戻る便に乗れないで、セントレア置いてけぼりになります。
これがこのコース最大のリスクです。
さあ、こまったどうしましょう?
ディレイの判断ポイント
私の場合は、3回このコースを使ってラッキーなことにJL3087便の大幅ディレイにはあいませんでした。
しかし、上記いずれも飛んでからいきなり遅れたわけではなく、そもそも何らかの理由で出発が1時間以上も遅れています。
調べてみると、到着機材の遅れではなさそうです。いずれの場合もほぼ定刻に成田に到着して、本来なら18:35前後には出発できるはず….なのですが、謎です。
しかし、搭乗前のディレイはアナウンスされるので事前にわかります。
私の3回の実記録をみると、いずれも飛行機が出発してから(駐機場所から動き出してから)、名古屋(中部)の所定のゲートについて停止するまで、1時間15分から1時間20分かかっています。
逆算すると、飛行機の出発時刻が19時を超えるとやばいのです。
19時に出発すると名古屋(中部)のゲートに到着するのが20時20分ごろになりますので、少々急ぐ必要があります。
幸い中部は、到着客のルート(2F)の途中に乗り継ぎ口があり、特に何も手つづきなしで出発客のルート(3F)に入れますので、係員を探したり、一旦一般エリアに出たりする必要は皆無です。これが救い。
ともあれ、出発のディレイがアナウンスされ、19時以降の出発時刻であれば直ちにJAL係員と交渉必須です。
折り返しなんて恥ずかしくてとか言っている場合じゃないです。ちゃんと交渉しないと詰んでしまいます。
選択肢は2つ
残り2区間キャンセル
そのままJL3087便に乗ると、帰りのJL208便に乗れない可能性が極めて高いため、JL3087便とJL208便をキャンセルすることです。
ここから先は、紳士的に丁寧に大人しく窮状を訴える交渉力次第です。
- 出発前なので規定どおり50%取られてキャンセル。
- 翌日の代替便を用意してもらえるかも。
- 100%返金でのキャンセルもあるかもしれない。
まあ、いずれかでしょう。最悪50%返金でのキャンセルを覚悟しておけば、あとはどうなるにせよ、50%取られるよりは良いはずです。まあ、個人的には予定もあるでしょうから、3の100%返金が目標でしょうね。
セントレアのホテルをとってもらう
キャンセルより可能性が低そうですが、まずは中部まで行ってそこに泊まるわけです。
交渉ポイントはその宿代。
- JALがホテルを用意してくるかな?(可能性はかなり低い)
- 後日請求でホテル代もしくはその一部をJALが負担
- 100%自己負担
3の100%自腹を覚悟しておけば、あとはどうなってもそれよりは良いです。
もちろん翌日の成田もしは羽田へ戻る便の席を用意してもらう交渉も同時に必要です。
備えあれば憂いなし
そういうわけでだいたいわかると思いますが、このコースを使うには費用はともあれ、最悪セントレアか名古屋市内に一泊する最低限の準備をしていくことです。もちろん、翌日も休みか時間が自由になることが大前提です。
私は1回目でどきどきした経験から、2回目以降は一泊用意していきました。
するとディレイが発生して帰れなくなったらなってもよいや!と開き直れます。
交渉は紳士的に
最悪、JALのグランドスタッフと交渉するようになったら、次の注意を思い出して下さい。
- 決して高圧的にでてはいけない。相手も心ある人間です。
- しずかに、紳士的・淑女的にこちらの事情を説明する。
- 一方的に無料キャンセルさせろとか押し付けない。
- かくかくしかじかで困ってしまうのですが、どうすればよいでしょう?みたいな感じに持って行きJAL側に第一判断をさせる。判断権限を持っているのは貴方ではなくJALです。
まとめ
- 東京(羽田/成田)⇔名古屋(中部)の2往復4レグは価格も安く魅力的
- 3レグ目と4レグ目の乗り継ぎは50分あるが、3レグ目のJL3087便は1時間を超えるディレイが月に何度か発生している。
- 最悪のケースは二度目のセントレアに置いてけぼりになるので、臨時に宿をとって一泊できる最低限の準備はしていく。使わなければラッキーってことです。
- 最悪、ディレイの被害者になった場合は、紳士・淑女的に静かにJALと交渉する。決して高圧的には出てはいけない。
脅かしてしまいましたが、結構魅力もあるコースです。
次回はこのコースの魅力を紹介します。
飛行機好きならぜひ実行したくなるコースですよ。
お楽しみに。