北海道新幹線と北陸新幹線の今後

  • 2018.09.23
北海道新幹線と北陸新幹線の今後

整備新幹線という言葉あります。

国土交通省によれば、

  • 北海道新幹線 <青森〜札幌>
  • 東北新幹線 <盛岡〜青森>
  • 北陸新幹線 <東京〜大阪>
  • 九州新幹線(鹿児島ルート) <福岡〜鹿児島>
  • 九州新幹線(西九州ルート) <福岡〜長崎>

となっています。青字は現在営業中の路線、赤字は未着工もしくは部分的に開業している路線です。

北海道新幹線

私が個人的に存在・計画を疑問に思うのが北海道新幹線です。東京〜青森の東北新幹線はいいとしても、そこからさき大枚叩いて作った鉄道専用の青函トンネルを潜って現在は新函館北斗という実に中途半端なところで終わっております。さらに特急で函館まで30分ほど。東京からだと4時間半かかります。札幌までだと現在はスーパー北斗乗継でなんと8時間少々。札幌まで新幹線が開通しても5時間以上。

空路で日本最長とも言えるANAの新千歳〜那覇でも3時間45分。それに加えて1時間以上かかります。一般には飛行機を選ぶか鉄道を選ぶかは、乗車時間が4時間を超えるかどうかだそうですね。なので完成した後の東京から札幌までは普通に考えると飛行機距離。

成田から4時間半かかるのはフィリピンのマニラ、5時間程度だとパラオ・香港・マカオ、8時間だとバンクーバが近いですね。

うーん、そこまで時間をかけて旅をするのでしょうか?もちろん豪華列車でのんびりというのは大いにありですが、そのために新路線を建設し、新車両を建造していたのでは絶対間尺にあわない。新青森以北のJR北海道管轄の北海道新幹線は、ただでさえ経営状態が悪いJR北海道をますます窮地に陥れます。北海道新幹線を生かすために道内の在来線を片っ端から廃止なんてことになり兼ねません。そうなると割りを食ううのは北海道民。自分たちはほとんど使わない(実際東京に行くなら飛行機でしょう)のに、日常生活はどんどん不便になってしまう。冗談じゃないいですよね。

一旦決めたら、何が起ころうが状況が変わろうが、政権が変わろうが見直さないのが我が日本国。見直すことで天下りビジネスが大いに影響を受け、結果的に完了の天下り先がなくなっては大変困るから、といううがった見方もできます。

新幹線ができると、並行在来線は廃止もしくは第三セクター化。これで割りを食うのは地元民。運賃の高い新幹線を短距離移動には使いたくないですよね。通学とか通勤とか。冗談じゃないでしょう。

北陸新幹線

では北陸新幹線の金沢以西はどうか?敦賀まではルートはきまっていてすでに着工しています。そこから先はルートもまだはっきり決まっていません。

現状では特急サンダーバードで、大阪から敦賀までは1時間20分、金沢まで2時間40分弱。これが全線完成すると予定では新大阪〜敦賀は25分短縮の55分、金沢までは1時間20分短縮の1時間20分だそうであります。

一方、東京起点では北陸新幹線開通前は4時間15分〜4時間30分。それが2時間30分に短縮となりました。

先に書いたように鉄道利用の壁は4時間とされています。すなわち4時間を超えると飛行機を使う。だから、金沢は東京からだと以前はJAL・ANA利用が主力でした。それが4時間を大きく切ったのですから乗り降り簡単な鉄道に流れるのは自然です。私は在来線でも金沢から東京に行ったことがありますが、それはやはり「ふぁ、時間がかかるわ」という感じでしたが、これが新幹線だとやはり「楽チン」と感じます。

が、しかし、大阪ルートは本当に必要なのでしょうか?

東海道新幹線は、首都圏直下型地震、大阪直下型地震、南海トラフ地震ではやられちゃい最悪は数ヶ月以上、場合によっては数年は無理かもしれません。それを見越してのリニアだったり北陸新幹線だったりします。こうした意味での存在の必要性は認めなくはないですが、リニアでよいではないですか。

福井県は関西勢が積極的でないのに苛立っているとかいう噂ですが、関西勢にとっては経済的なメリットはあまりないです。サンダーバードを使えば、東京から金沢とほぼ同じ時間で大阪から金沢に行けるのです。本数だって多いし、別に今でも不便はない。近畿地方で生まれ育ったからわかりますが、大阪や京都から金沢ってそんなに遠い感じがしませんでした。むしろ新幹線以前の東京から金沢のほうが遠い感じがしました。距離は対してないけど、飛行機で行くしかない感じ。

近畿圏にとっては、新幹線開業でサンダーバード廃止のほうが不便になるのでは?とすら思います。

金を使うところが違う

来るべき南海トラフ・首都直下地震の同時発生、毎年のようなスーパー台風の上陸、これらを考えると日本をとりまく自然環境は凶悪になりこそすれ、和らぐ気配は全くありません。

新幹線の建設にうつつを抜かすより、第二首都の建設、首都機能の分散、東京湾に集中している東京電力火力発電所の分散化、木密地域の解消、地震・風水害に極めて弱い東京地下施設(メトロ含む)への対応など、やるべきことは山ほどあります。オリンピックにうつつを抜かしている場合でもないのです。

もっと防災観点・地方創生観点で金を使うべきでしょう。新幹線を誘致することは必ずしも地方創生には繋がらないことを考えるべきです。

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