新型コロナウイルスの根絶は不可能であり、WITH コロナ、コロナありきの生活スタイルに変えることを余儀なくされています。ANAでもそれを前提に、新しい空の日常「ANA Care promise」を打ち出しました。
新しい生活様式
厚生労働省が「新しい生活様式」を打ち出しました。コロナ有りき、WITH コロナでの生活様式です。少なくとも数年以上は2019年の気楽な生活様式は戻りません。
出典:厚生労働省ホームページ 「「新しい生活様式」の実践例』
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000635643.pdf
いろいろ書いてありますが、ざっくりまとめるとこういうことです。
・ソーシャルディスシング(Social Distancing あるいは Physical Distancing)の実施
・マスク着用(周囲に人がいないときは外して良い)
・丁寧な手洗いの励行、エタノールなどでの手指消毒
・換気
・三密回避
・人と人との直接的な接触回避
・屋内よりは風通しの良い屋外
・不特定多数の人が触れる部分に触れない、触れたら手洗いや消毒
どれもこれも昨年はほとんど考えたこともなかったですが、今はどれもこれも当たり前になりつつあり、早くも身についてきている気がします。
余談ですが、冒頭の構成労働省の資料を眺めていると、ため息もでますが随所に新しいビジネスの種が数多く埋まっているのに気づきます。
ため息ばかりでは始まりません、これをよく見てビジネスチャンスを見出し起業を考え成長するチャンスでもあります。
ANA Care promise
ANA側の取り組み
ANAは新型コロナウイルス感染拡大防止対策として以下のようなことを実践します。
上記の新しい生活様式には直接の記載がなく、従来にはないところで利用者としても注意スべきところを赤太文字にしています。
事前・カウンター
・係員のマスク・フェイスガード着用
・ビニールカーテン設置
・消毒液設置
・各種機器や車椅子・ベビーカーなどの消毒
・ソーシャルディスタンシング
保安検査場
・検温
・消毒液実施
・ソーシャルディスタンシング
ラウンジ
・係員のマスク・フェイスガード着用
・受付のアクリルパネル設置
・消毒液設置
・ラウンジサービスの変更(飲食物の個装対応、一部サービスの制限や休止)
・一部ラウンジの休止
・ソーシャルディスタンシング
搭乗口
・係員のマスク・フェイスガード着用
・消毒液設置
・バスの窓開けと乗車人数制限
・ソーシャルディスタンシング
・搭乗方法変更(優先搭乗の中止)
案内順の変更:①後方窓側席 ②後方間席 ③後方通路側席 ④前方窓側席 ⑤前方間席 ⑥前方通路側席
スター アライアンス ゴールドメンバー専用レーンの設置
すなわち従来のようならグループ1~4の搭乗ではありません。
機内
・テーブル、肘掛け、座席テレビ画面やコントローラー等の座席周り、トイレのドアノブ等のエタノールでの消毒。
国際線は毎便、国内線は毎日夜間に実施。
・機内食や飲み物の提供制限・変更
・一部路線での機内販売休止
・座席ポケットでの機内誌提供中止
アルコールシートの提供
・希望すればアルコールシートを提供。
ANAホームページより
機内換気
飛行機の機内の空気は3分で入れ替わります。
利用者がすべきこと
ANA任せではなく利用者自身もすべきことがあります。
事前・カウンター
・マスク着用(原則として必須)
・手指消毒
・自宅出発前の検温(37.5度以上の発熱は搭乗NG)
・ソーシャルディスタンシング
・搭乗券や手荷物タグの受け渡しはトレイ経由
・見送り・出迎えは最小限の人数で
保安検査場
・マスク着用(原則として必須)
・手指消毒
・ソーシャルディスタンシング
・自分自身で通過証(搭乗券)を読み取り機にかざす(係員に手渡さない)
ラウンジ
・マスク着用(原則として必須)
・手指消毒
・ソーシャルディスタンシング
搭乗口
・マスク着用(原則として必須)
・手指消毒
・ソーシャルディスタンシング
・改札機から出てくる案内用紙は自分自身で取る(従来は係員が取って渡してくれた)
機内
・マスク着用(原則として必須)
・ソーシャルディスタンシング
・マスクやティッシュはビニール袋を持参し自分自身出口を閉じること。
・トイレ利用後の手洗い
・トイレは蓋を締めて流す(機内に限らないですが…)
消毒・除菌剤の持ち込み・預け入れ制限
制限事項
以下の製品は持ち込み・預け入れともに不可能です。
大幸薬品(株)クレべリン(置き型タイプ、 ペン型スティックタイプ、フック型スティックタイプ)
ジェルタイプの除菌剤など直接手肌につけられるものは持ち込み、預け入れともに可能。
液体の持ち込みについては以前から国際線がテロ対策で厳しくなっています。
機内持ち込み可能なのは以下のものです。
国際線の基準は国内線より圧倒的に厳しいので、国際線基準で判断すれば間違いないと思います。
あらゆる液体物、ジェル、エアゾール類等は、100ミリリットル以下の容器に入れてください。
100ミリリットルを超える容器に100ミリリットル以下の液体物が入っている場合でも不可となりますので、その場合は預け入れ手荷物としてお預けください。
飲料類、クリーム・ローション・オイル類、香水、スプレー、シャンプー類、シェービングフォーム、防臭剤等のエアゾール類、歯磨き粉等の練り状物、半固形物、その他同様の物を含みます。
ANAホームページより
また手ピカジェルのメーカーである健栄製薬のホームページには、手ピカジェルの機内持ち込みついて以下の記載があります。
手ピカジェルは消防法上の危険物に該当しますが、この危険物の航空機内への持ち込みについては、国内線と国際線では対応方法が異なります。
【国内線】
機内への危険物の持込みは原則的に禁止されていますが、「危険物であっても航空機内への持ち込みができるもの」として「1容器が0.5kgまたは0.5L以下で上限2kgまたは2Lまで」であれば持ち込みが可能です。したがって手ピカジェル(60mL、300mL)は、上限量までは航空機内に持ち込むことができます。【国際線】
「航空機内への液体物持込制限」により、あらゆる液体物を手荷物として持ち込む場合には100mL以下の容器に入れ、それらを1L以下のジッパーのついた透明プラスチック袋に入れる必要があります。したがって、手ピカジェル(60mL)は航空機内に持ち込むことができますが、手ピカジェル(300mL)は航空機内に持ち込むことができません。健栄製薬ホームページより
国土交通省のサイトにも医薬品(消毒用アルコール)は記載がありますが、昨今医薬品のエタノール付属から、酒造メーカーや化学薬品メーカーから医薬品ではなく消毒用に使えるアルコール(エタノール)がでていますのでややこしくなります。
無難な対応
厳密には事前に航空会社にお問い合わせください、ということになります。
が、しかし、除菌ティッシュではなくあえてジェル状・液体状のものを持ち込むなら国内線の場合は以下の点に注意すればよさそうです。
国土交通省の資料「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」では、医薬品や医薬部外品として認定されているエタノールは、1容器あたり0.5ℓ又は0.5㎏以下かつ一人あたり2ℓ又は2㎏以下であれば、持ち込み・預け入れともに可能。
医薬品・医薬部外品認定ではない消毒用ジェル(主に輸入品)・アルコール(消毒用に流用できる酒造会社や化学会社製造のもの)は、一般のエタノール扱いであり持ち込み・預け入れともに不可となっています。
医薬品・医薬部外品認定があっても、詰替え容器に入れてそれが確認できないとなると持ち込み不可となるわけです。
無難なのは60mlの手ピカジェルですが全然買えません!
輸入物のジェルは医薬品・医薬部外品認定がないので、酒造メーカーのアルコールと一緒です。
はあ、こまったものです。
医薬品・医薬部外品のエタノールやジェルはほとんど入手不可なので、無難なのはエタノールを含んだ除菌ティッシュでしょう。このほうがまだ手に入りますから。
まとめ
飛行機といえどもの、「新しい生活様式」の延長であり、ソーシャルディスタンシング・手洗い/消毒、三密を避ける、マスク着用といった基本のキを守ること。
コロナ以前と大きく変わるのは、優先搭乗廃止やラウンジ、機内サービスである。
機内に持ち込めるあるいは預けられる消毒用エタノールは、医薬品・医薬部外品認定を受けたものに限られる。それ以外の消毒流用可能なアルコールは不可である。詳細は各航空会社に問い合わせること。