Garmin fenix 7X Proを使って1週間。バッテリーをほとんど食わない常時表示で時計とはこうあるべきだと感じています。とはいえ表示の美しさではAMOLEDのepix Proに歯がたたないのは間違いありません。AMOLEDは手首のジェスチャーかタップ・ボタン操作をしないと表示されない苛立たしさ。解決策はバッテリー駆動時間を犠牲にした常時表示ですが….
AMOLEDは普段真っ暗
今更ですが、AMOLEDあるいは有機ELのGarminやApple Watchは普段は真っ暗で、ボタン操作かタップをする、あるいは手首を返すジェスチャーを行わない限り表示されません。
時刻を知りたいだけなのに、手首を返しても表示されない。反対側の手は塞がっていてタップもボタン操作もできない、イラつきます。これがAMOLEDや有機ELのスマートウォッチあるあるだから困っちゃうのであります。
<参考記事> スマートウォッチで手首を上げても真っ暗のままというのは、実はアルアルの現象
「綺麗な表示のAMOLEDは譲れないが、常時表示のない苛立たしさも許しがたい」
今日現在商品化されている技術ではこれらは相反する条件なので、同時に実現することは不可能です。しかし妥協の余地はあるかもしれません。
常時表示のMIP液晶をAMOLED並みに美しくするのは不可能なので、AMOLEDで常時表示にしたらどれくらい使用時間へのインパクトがあるのか?
スペック上の使用時間
Garminの公式情報で改めて調べます。epix Proと記載していますがepix Pro (Gen2)です。またfenixについてはソーラー充電を含んでいません。
51mmモデルの場合 | fenix 7X Pro | epix Pro 通常 | epix Pro 常時表示 |
---|---|---|---|
使用日数 | 28日間 | 31日間 | 11日 |
公称の50%値 | 14日 | 15.5日 | 5.5日 |
47mmモデルの場合 | fenix 7X Pro | epix Pro 通常 | epix Pro 常時表示 |
---|---|---|---|
使用日数 | 11日 | 10日 | 6日 |
公称の50%値 | 5.5日 | 5日 | 3日 |
42mmモデルの場合 | fenix 7S Pro | epix Pro 通常 | epix Pro 常時表示 |
---|---|---|---|
使用日数 | 11日 | 10日 | 4日 |
公称の50%値 | 5.5日 | 5日 | 2日 |
50%というのはGarminでは実質的には公称値の2/3くらいというのが実感ですが、さらに余裕をみてこれくらい。
実際fenix 7X Proでは2週間は楽に持ちそうな感じです。ジムトレーニング中のトラッキングがなければ1日で3〜4%程度の消耗ですので、トレーニングやラン・ウォーキングのトラッキングをしなえければ14日は持つはずです。
話半分値が現実の最低限だとすると42mmの1.2インチは常時表示ONでは2日とApple Watch Ultraにはギリ勝てるレベルなのでちょっと….です。
現実的には51mm(1.4インチ)モデルの常時表示ONでスマートウォッチモードでの話半分の5.5日〜6日だと妥協の範囲かもしれません。
筆者のVenu 3は通常のスマートウォッチモードで14日間、常時表示すると半分くらいに減るので4〜6日程度が限度ですから、47mmのepix Proの常時表示ではないモードといい勝負と思えば、ちょっと考えがかわるかも。
ネットで調べた事例
本来であれば筆者が実機で確認するのが原則ですが、さすがに先立つものが….。Garminさんが評価機を貸与してくれれば別ですけれど。なので、ネットでepix Pro (Gen2) 51mmの常時表示での使用時間があるユーザーレビューを探しました。
[COACH] Garmin Epix Pro Review: 47mm And 51mm Models Tested
“With the always-on screen enabled, notifications coming in, and running most days, the Epix Pro 51mm lasted me 10 days on a charge.”
“常時表示有効、通知あり、ほぼ毎日ランニングをしている状態で1回の充電で10日持った”(翻訳は筆者)
ドイツ語の動画ですがこういうのもありました。
(YouTube)Garmin Epixの日常使用テストでの電池寿命
この動画では「常時表示をオン、SpO2終日計測、睡眠トラッキング、ランニング中のマルチバンドGPSオン」に設定していて5日間と5時間経過後に残3%ということ。ランニングをどれくらい行ったのが、ナビゲーションを1回行っているようですが詳細不明。いずれにせよ普通のスマートウォッチモードよりはヘビーに使って5日間。
もう一つ、今度は英語ですがYouTubeの自動翻訳をどうぞ。
(YouTube)Garmin Epix Gen 2 – Long Term Real Life Battery Experience… Does it hold up?!
設定や使い方により相当差は出るにせよ、epix Pro (Gen2) 51mmでは常時表示でも5〜10日はもちそうな感じですが最低限睡眠中は表示オフになるようにすべきです。
利用するフェイスによって、スリープ時(通常では画面が真っ黒になる状態)での表示を実用的な範囲で以下にシンプルで暗めでもわかるようにしているものを使うかというのも大きな差が出る要素になるのはVenu 3で経験済みです。
焼きつきの問題
パソコンでもスマートフォンでもGarminでもApple Watchでも、とにかくAMOLEDを含む有機ELは表示が美しい反面、同じ表示を長時間続けると焼き付きの問題が出ます。
GarminのAMOLEDで焼き付きの問題がひどいとかあまり聞いたことがないのは、焼き付くような使い方ではバッテリーが持たないからに他なりませんし、有機EL TVではないので先にバッテリー寿命が来ると思います。
これはGarminスマートウォッチの常時表示ではあまり気にする必要はないかもしれません。
まとめ
Garmin epix Pro (Gen2) 51mmモデルであれば、常時表示ONにしても5〜10日は持つようなので、一回の充電での使用時間がこの程度で許せる人であれば、fenix 7X Proよりepix Pro (Gen2) 51mmを検討する余地は大いにある。