Samsung Galaxy Buds FEは、アクティブノイズキャンセリング内蔵で外部の騒音をブロックしてくれる完全ワイヤレスイヤホンです。着脱センサーも備えており、適切なイヤーチップを使えば低音もがっつり出してくれます。高級モデルと比べると解像度は及びませんがこのクラスではコスパが高いイヤホンです。
Galaxy Buds FEの特徴
パッケージ、ケース、イヤホンともに全部真っ白、気持ちいいくらい真っ白、純白ドレスを纏っています(写真下)。
イヤホンが小さいと以前のGLIDiCのイヤホンのように指が滑ってケースから取り出しにくいものがありますが、Galaxy Buds FEは全くそんなことはなく、普通につまんですっと取り出せます(写真下)。
左ユニットを手のひらに乗せてみました。縦に二つ並んでいる金色の穴が充電用で、Lの文字の右側が装着センサーです(写真下)。
ケースに入れても非常に小さいので全く邪魔になりません。
アクティブノイズキャンセリング対応
イヤホンに必須ともいえるアクティブノイズキャンセリング機能に対応しています。
一般にアクティブノイズキャンセリングの効き具合は同じメーカーであれば価格に比例すると思って間違いありません。
Galaxy Buds モデル比較 | Galaxy Buds FE | Galaxy Buds 2 | Galaxy Buds 2Pro |
---|---|---|---|
Amazon価格 | 12,328円 | 17,800円 | 31,000円 |
本体バッテリー(ANCオン) | 6h | 5h | 5h |
ケースバッテリー込み(ANCオン) | 21h | 20h | 18h |
防水性(イヤホン本体) | – | IPX2 | IPX7 |
シリーズの中でGalaxy Buds FEが一番安いモデルですが、騒々しいジムの中でも映画のささやきセリフなどは問題なく聞き取れますので普通にノイズキャンセリングが効いています。
効き具合からして、夏場に昔の窓を開けて走る丸の内線の車内の騒音の中で、ラベルのボレロのでだしを聞き取るのは多分不可能ですが、そういうかなり騒々しいところでなければ問題ないでしょう。
Galaxy以外のAndroidでも使える
Galaxyという名前がついていますがAndroid一般で使えまして、Galaxy S24とAQUOS sense8で使えることを確認しています。
Androidスマートフォンで使うときはGoogle Playから以下の二つのアプリをインストールする必要があります。
Galaxy Wearable
Galaxy Buds FE Manager
「Galaxy Buds FE Manager」は「Galaxy Wearble」のコンポーネントですので、インストールしてもホーム画面にアイコンは増えませんが、これがないとGalaxy Buds FEの設定などができません。
マルチペアリング対応
このイヤホンはマルチペアリング対応です。
マルチポイントと違って複数スマートフォン・PCと同時利用はできませんが、再ペアリングなどせずに切り替えて使うことができます。
専用アプリのガジェットをホームに置くと、これをタップすることで切り替えもできます。
同じSamsungアカウントでログインしているGalaxyスマートフォンやGalaxyタブレットであれば、シームレスに切り替えることもできるようです。他にGalaxyデバイスがないので試せませんが…。
AndroidであればGalaxy Wearbleアプリを使うことでスマホのホームに置いた専用ガジェットをタップするだけ簡単に切り替えができます。
ケースの蓋を開けるだけで、ペアリングしてあるAndroidにはこのような画面が出るところはiPhone+AirPodsにそっくり。
レビュー
大前提:イヤーチップはキツメをつける
カナル型イヤホン全般に言えることですが、イヤーチップはきつめを付けないと音も遮音性もグズグズになります。
目安としては装着時に耳たぶをちょっと後ろに引っ張り気味にして、少し回転させ気味に耳穴に押し込んでしっかりはまる感じ。
耳穴に差し込んですっと入るようなら緩すぎます。頭を軽く振ってイヤホンが落ちるようならやはり緩すぎます。
装着が緩いと以下のような現象が起こります。
・低音が全然出ないスカスカ
・高音もどこかに抜けてしまっているようでちゃんと出ていない
・カナル型なのに装着しても外音が普通に聞こえてしまう
・ノイズキャンセリングが効かない・効きが悪い
特に低音の出方は、緩い状態とキツイ状態では別物になります。
音を流さない状態で外部の音(騒音)が最小限になるポジションがGOODです。
装着感
耳穴に入るイヤーチップの深さ(長さ)が短めなので、ちょっとしたことで装着感がかなり変わります。
買ったままで低音が出ないとか装着感が悪いと文句を言う前にイヤーチップの大きさや装着方法を見直してください。このあたりはこれまで使った完全ワイヤレスイヤホンの中でも結構シビアな感じです。
音質
愛用のGalaxy S24とペアリングして使ってみました。
比較に使用した曲はRussel Watsonの「Where My Heart Will Take Me(Theme From “Enterprise”)」で、Spotify(Wifi接続で音質は「自動」)です。
比較対象は値段が3倍ほど違うSONY WF-1000XM3と、値段が半分以下で完全ワイヤレスではない左右つながっているワイヤレスのWI-C100におきました。イコライザなどの設定は全て標準のまま。
低音・高音ともに伸びは不足気味、少しボーカルの中音がきつく感じますが気になるほどでは無い。
WF-1000XM3に比べる(比べるなよ!という声はありましょうが)と明らかに繊細さ、高音と低音の伸びに欠けますけど、価格が三倍違いますから比べるのはかわいそうです。
WI-C100とは似たような感じですが、WI-C100のほうが中音のきつさがなく聞きやすいです。
イコライザ
専用のGalaxy WearableアプリのGalaxy Buds FE Managerにイコライザがありますが、プリセットされたものだけが使えて、SONYのHeadphonesアプリのようにカスタム設定がありません。
EDM系の音楽だと標準では明らかにパワー不足で「ダイナミック」に設定しないと迫力が足りません。
WI-1000XM3だと標準でもEDMを楽しめますが、WI-C100ではやはりイコライザで調整しなと低域不足ですから、WI-C100と同傾向かもしれません。
周囲の音の取り込み
SONYのノイズキャンセリングヘッドホンでいう「アンビエントサウンドモード」です。
カナル型イヤホンをしていると周囲の音が聞き取りにくいうのですが、これを使うことで外音を取り込めます。
すごくいいのは取り込む周囲の音をカスタマイズできること。左右独立して取り込み音量のレベルを調整でき、さらに取り込む音のトーンもソフト・クリアなどにできます。
ソフトにすると人の声が取り込みやすくなり、クリアにすると全体的な音域で取り込むようになります。これはなかなか良いです。
全体的な評価
音質は半額以下のSONY WI-C100といい勝負ですが、イコライザの自由度が欠けるところがイマイチ。これをカスタマイズできればかなりいい感じになるのですが。
単なるイヤホンとしてであれば、価格半分以下のSONY WI-C100のほうがバランスが取れているし、イコライザの調整範囲も広くカスタム設定もできます。
イコライザ標準では、ポータブルFMラジオ的な音に近い感じ。
イヤーチップの奥行きが浅いのでイヤーチップをキツメを選んでしっかり押し込むのをするとしないでは音が完璧に別物になります。低音がでない糞!と思う前にしっかり調整しましょう。
周囲の音の取り込みがカスタマイズできるのは非常に良いです。調整すればかなり自然な取り込み音にすることができ、オープンエアーイヤホン的な使い方も不自然ではなくなります。