外出先でのオンライン会議のために大きなヘッドセットは持ち歩きたくない、さりとてイヤホンマイクは自分の声が相手に届きにくく相手からは声が聞き取りにくいと文句を言われる。そんな不便を一気に解消するパワーツールが片耳用ヘッドセットがKENWOODのKH-M500です。
オンライン会議のヘッドセットに求められる3つの条件
筆者の今までのオンライン会議の経験から、オンライン会議で使うヘッドセットには3つの重要な条件があることに気づきました。
[2] 自分の声が自分で聞き取りやすいこと
[3] 周囲からの呼びかけ、周囲の声が聞き取りやすいこと
自分の声が相手にクリアに届く
オンライン会議で相手から自分の声が小さいとか、周囲の雑音が多くて聞き取りにくいとか言われたことありませんか?
密閉型ヘッドホンに内蔵したマイクでは、口元とマイクの距離が長いため自分の声より周囲の雑音を拾いやすいのです。
プロが業務で使うヘッドセットはマイクは必ず口元にあります。
自分の声が自分で聞き取りやすい
人は喋る時には自分の声を耳で聞いて発声を調整しています。フィードバックというやつです。
密閉型ヘッドセットや両耳カナル型マイク付きイヤホンで自分の声が耳から聞き取りにくいと、すごく喋りにくいと感じたことはないでしょうか?
PCでフィードバックさせることもできますが、Windows 11で筆者が試してみるとフォードバックに遅延があり、もっと喋りにくくなりました。
周囲の声が聞き取りやすい
オンライン会議中に周囲の人から呼びかけられて気づかないことはありませんか?
「自分の声が自分で聞き取りやすい」にも関係しますが、人は周囲の音を聞きながら会話をすることに慣れておりそれが自然な状態です。
時に周囲の音が聞き取れないと危険なこともあるでしょう。
3つの条件を満たすKENWOOD KH-M500
実物を写真で見る
では実物写真を。
KENWOODの商品を買うのは久しぶりです。
KENWOODのロゴがおしゃれ。
イヤーピースが独特の形でひょっとこのような形状です。
どこかで見たことあると思ったら、Apple AirPodsと同じような形状です。初代AirPods(もうバッテリーがダメになっていてすぐ切れます)と比べてみました。右耳用のものを比較。
AirPodsはすぐに落ちそうですが、KH-M500は落ちやすくはないですが、フィット感にはかなりかなり個人差がありそうです。
イヤーピースの上に見えているのは音量上下ボタンで少々押しにくいです。
イヤーピースは、左右それぞれ2組、耳たぶ当て?の無いタイプが2個、イヤーフックが2個ついています。写真はイヤーピースとイヤーフックを本体装着済みですので写っていません。それに充電用USBケーブルが付属しています。
忖度なしの良し悪し
良いところ
[1] マイクからのノイズが非常に少ない(条件[1]をクリア)
LINEの通話テストや実際の通話、Macに接続してZOOMで、すぐそばでテレビが音を出している状況でテストしてみてもテレビの音で自分の声が聞こえにくいことはありません。
実際に話をしてテストしましたが、相手に聞いても特にテレビの音がうるさいようなことはまったくなかったということです。
想定以上にすぐそばのテレビの音が入っていないのは驚きです。
[2] 音質は人の声に特化して聴きやす(条件[1]をクリア)
KH-M500は音楽鑑賞用のヘッドホンではなく通話用ヘッドセットで、イヤホンから聞こえてくる声は人の声に特化しています。
結果として当然音楽の音質はいわずもがなの高音・低音ばっつり切られます。これをもって音が悪いとう一部のレビューは明らかに使う目的を誤っています。
[3] 片耳地なので自分の声と周囲の音を聞き取りやすい(条件[2][3]をクリア)
装着した反対側の耳は空いていますので、自分の声や周囲からの呼びかけは問題なく聞き取ることができます。
[4] 手のひらサイズのコンパクト
外出先でオンライン会議の可能性がある時などには、手のひらサイズのKH-M500は荷物にならずとても重宝します。
コンパクトすぎて置き忘れしないような注意は必要ですが…。
[5] 充電はUSB TYPE-C
USB 電の標準はTYPE-Cになりつつありますので、ヘッドセットだけmicroUSBというのは今更ありえないでしょう。
その点本機は当たり前にUSB TYPE-C対応です。
悪いところ
[1] 音量が小さめ
Macに接続してもiPhoneに接続しても音は小さめです。
他のヘッドセット(Plantronics Explorer 500)やヘッドホン(SONY WF-1000X)では十分な音量であっても、KH-M500では音が小さいです。LINEのテスト通話では音量最大にしないと厳しいです。このときのiPhoneの設定(「ヘッドホンの安全性」)は「大きな音を抑える」がONで設定値は55デジベルです)
推定原因として、ユニットの開口部(音が出る面)は真正面に向いているのにそこにラバー状のイヤーピースで直角に音を曲げようとしているので、かなりの部分が柔らかなイヤーピースに吸収されているのかもしれません。
同じような形状でお、AirPodsはユニット開口部がイヤーピース開口部を向いているので問題はないのでしょう。
[2] ボタンの操作音がない
電源オン状態ではどのボタンを押しても「ピッ」ともなんとも言わないので電源が入っているかどうかをすぐに知ることはできません。
電源を入れると「Powe on」、切ると「Power off」とかしゃべりますがこのタイミングだけです。
[3] ボタンが固くてストロークが短く押しづらい
電源ボタンと音量上下ボタンが硬めでストロークも小さいので少々押しにくいです。
まとめ
KH-M500がマイクで拾う音声はとても聞きやすくく周囲のノイズが減ります。
片耳なので周囲の音・自分の発した声も聞き取れて普通の状況で会話(会議)ができる。
手のひらサイズのコンパクトなので、持ち歩いて外出先でのオンライン会議でも荷物にならない。
充電はUSB TYPE-C対応でありmicroUSBケーブル不要。